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はるのひの気まぐれ通り雨

はるのひの気まぐれ通り雨

「火の山」

●交響譚詩「火の山」(1969年)

氏は、本曲を作る動機について、「この譚詩音楽構成には、火山の噴火がもたらす災害を除外することができない。私は日本に残る素朴な子守唄を、その主要主題にしたいと始めから考えていた。私の最も好きなのは「中国地方の子守唄」であった。しかし、中国地方は火山を持たない。それで、その次に好きな人吉の五木のそれを取り上げた。従って、これを作曲する脳裏には、いつも阿蘇霧島のイメージが働いていた。」と述べている。
 おおらかに静かに聳えるとき、火の山も神々の座…かすかな地下のどよめきの後、火の山の爆発。神々の座は一瞬にして悪魔の城砦に変容する。…その暴虐がおさまった後の寂寥感…長い年月を経て、人々はその麓での生活を取り戻し、火の山の恐怖を忘却する…だが、山は忘れない!…間をおいて起こる爆発の先駆…しかし、人々は鳴動にも馴れ警戒を怠る。そんな人間を怒るかのように山はまた爆発をくり返し、惨禍をまき散らす…


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